車に少しでも詳しい人からは「やっぱりね」という声しか聞こえてこないのが、ジムニーノマドの「速攻で販売停止」というお祭りでした。
もうジムニーノマドは手に入らないのか?と思うのは早計で、手に入れる方法は存在しています。
この記事では、ジムニーノマドを並行輸入という非正規ルートで手に入れる方法と、覚悟すべきリスクについて解説します。
わずか数日で受注停止となったジムニーノマドを手に入れる方法

ある程度は注文が殺到することを予想していましたが、発売4日後に5万台越えの受注までは想像できませんでした。
マジでジムニーノマドを欲しいのなら、あり得ないようなプレミア価格の中古車も視野に入れるかもしれません。
しかし、それは早計だという話を今の状況を踏まえながら説明します。
スズキの誤算というより見込みが甘すぎだろ!
日本で「ジムニーノマド」として発売されたモデルは、インドでは2023年1月から販売が始まっていました。
それ以来「日本投入はいつになるんだ!」という声が高まっていたのですが、2025年1月30日に突如日本発売が発表されました。
スズキの鈴木俊宏社長は、このタイミングでの発売には反対だったようで、その理由はジムニーとジムニーシエラの長い納期が解消していなかったからです。
ジムニーノマド発売の影響は思わぬところに出ていて、ジムニーシエラを待っていた人の多くがノマドの方へ流れたようです。
とはいえ鈴木社長の反対を押し切って販売し、更なる混乱を招いた責任は誰にあったのか気になります。
5万人以上もいるジムニーノマドの発注者の今後
実は、スズキはジムニーノマドの発売が発表される前から、シエラの納車待ちをしているユーザーへジムニーノマドの発売情報を優先的に伝えていました。
つまりシエラ待ちのユーザーがジムニーノマドへ注文を切り替えた場合、そちらへ優先的に納車がされます。
鈴木社長はともかく、スズキ上層部はシエラの生産を行っている湖西工場の負荷が下がることを期待していたのでは?なんて言われています。
思ったとおりの効果が出ているようですが、新規にジムニーノマドを注文した方の運命はどうなるのでしょうか?
残念ながら最短でも1年以上は待つことが確実で、運が悪ければ4年以上待つことになります。
転売ヤーには絶対得をさせないようにしましょう
ジムニーノマドの受注開始からわずか数日で5万台以上のオーダーが入ったわけですが、その中にはかなりの数の転売ヤーがいると思われます。
スズキも本気で転売対策に乗り出していて、1人1台というルールを導入しました。
スズキの販売店に対しても厳しい姿勢を打ち出したようで、安易な販売は出来なくなるでしょう。
それでも4月以降にプレミア価格のついたジムニーノマドの中古車は確実に出回るでしょう。
今回の受注停止は、転売ヤーの調査及び精査のためだという話もあり、もしかしたら意外と早い受注再開もあり得ます。
並行輸入車という選択肢
スズキ自動車がインドで製造しているジムニーノマドですが、スズキの正規版が手に入らないのなら、インドからジムニー5ドアを輸入できないのでしょうか。
これが非常に手続きは難しく、日本の安全性や環境性能などに適合しているかを証明する段階で挫折するケースがほとんどです。
しかし、2024年2月にその壁を突破した業者が現れて話題になったのですが、その販売価格は395万円~435万円と、ジムニーノマドよりだいぶ割高です。
並行輸入車をスズキディーラーへ持ち込むと「出禁」になるってホントなのでしょうか。
ただ、スズキからしてみれば安全性などに懸念を持つわけで、ユーザーとしてもリスキーな買い物です。
並行輸入「ジムニーノマド」の注意点とその価格

並行輸入であれば4年以上待たずとも、ジムニーノマドに近いモデルを買えるわけですが、そんなものに飛びついて良いのでしょうか。
4年以上も待てないという方なら検討の余地があるでしょうが、ジムニー5ドアの並行輸入車の注意点を知ってからでも遅くはありません。
正直なところオススメできない理由を含めて説明します。
聞くことのある並行輸入車ってなに?
たまに聞くことのある並行輸入車とは、正規輸入車の反対で非正規なルートで日本に輸入された自動車を指します。
「非正規のルート」と聞くと密輸のような印象を受けますが、JAIA(日本自動車輸入組合)によれば「輸入先が海外のディーラーなどを介して購入できる車」、NALTEC(独立行政法人自動車技術総合機構)よれば「未登録の自動車で個人的に輸入した車」という解釈です。
この並行輸入車は、日本で販売されていないモデルを手に入るのが魅力なのですが、かなり自己責任要素が強い点には注意が必要です。
逆輸入車のリスクを理解しよう
なぜ並行輸入車が自己責任を求められるかといえば、それは正規ルートを通していないからです。
並行輸入車は、正規ディーラーでは整備や修理を断られることがほとんどで、業者を探しておく必要があります。
ヤナセシールと書いておりますが、まったくその通りで非正規ルートのベンツ車は、ヤナセでもシュテルンでもガン無視されるでしょう。
ジムニー5ドアを並行輸入しても、スズキディーラーを頼るわけにもいかず、故障などした場合は詰む可能性があります。
ジムニーノマドの生産(輸入)数が増える可能性も
ジムニーの5ドアモデルには、インドで思っていたほど販売が伸びなかったという情報があり、場合によっては納期がそれほど長くなることも考えられます。
恐らく鈴木社長を除いたスズキ上層部の皆さんは、売れ残りそうな生産枠を日本へ振り向けたのではないでしょうか。
もしかしたら(超希望的観測)、スズキインディアで日本向けジムニーノマドの生産を大きく増やす・・・かもしれません。
まとめ
個人的には全くオススメできないジムニーノマド(5ドアモデル)の並行輸入車ですが、リスクを承知で購入することまでは止められません。
ただ、ジムニーノマドがいつになったら手に入るのか全く不明で、一刻も早いスズキによる前向きなアナウンスに期待しましょう。