ネットを見ているとよく見かける「リセールバリュー」という言葉ですが、このパワーワードは間違った利用のされかたをされがちです。
この記事では、車の乗り換えで重要なポイントといえるリセールバリューについて、今さら聞けない基本的なことを解説します。
知っているようで知らないリセールバリューの基本
車に限らず耐久消費財と言われるもののほとんどは「いつかは買い替えるもの」で、そのタイミングで持っていたものがいくらで買取ってもらえるのかは重要なポイントです。
もうお察しでしょうが、このことこそがリセールバリューの基本であって、車にもその影響が色濃く反映されています。
まずは車のリセールバリューの基本をしっかり知っておき、車選びで失敗しない基礎知識を学びましょう。
リセールバリューの意味する内容
リセールバリューという言葉は和製英語のようで、何故かガリバーを運営している株式会社IDOMが登録商標となっています(第4888249号)。
それだけでガリバーへの不信感が増すわけですが、リセールバリューは「車を手放すときにどのくらいの価値があるのかを指す数値」です。
つまり高いお金を払って買った車が、数年経ったときに「いくらで売れるのか?」ということを表した”値札”といえるでしょう。
あまりにも変動が大きいリセールバリュー
リセールバリューに一番影響を与えるのが、モデルごとの中古車市場での人気・売れ行きです。
2023年夏ころまでは、新車の生産が滞っていた影響で「中古車バブル」といわれる状況がみられ、リセールバリューも大幅に上がっていました。
それがピークアウトした今では、新車を購入し転売で儲けるといったことが難しくなっています。
車買取業者も売れるであろう金額を考えて買取っているので、中古車相場をチェックすることが適正価格を知るポイントです。
価値の下がりにくい車の特徴
価値の下がりにくい車は、当たり前ですが中古車であっても売れるモデルで、極端な例ではは新車価格より高く売れる事例もありました。
トヨタのランドクルーザーやメルセデス・ベンツのGクラスなどは、価値の下がりにくい車の代表例です。
日本ではトヨタ車がリセールの下がりにくい傾向があり、トヨタ車を買っておけば安心なのかもしれません。
一方でドイツ車をはじめとした輸入車は、一部の例外を除いてリセールが低い傾向があります。
ちなみに最近陰りの見られるEVはリセールバリューが最悪で、お財布に優しくないことは知っておきましょう。
車を買うときリセールバリューをどこまで意識すべきか
最近リセールバリューが話題になっているのは、車を乗り替えるときに下取り以外の選択をする方が増えたからです。
それもそのはずで、ディーラーの下取り価格は車買取業者より大幅に安い金額となっています。
とはいえ、車を買う段階で「将来の売却額」をどこまで考える必要があるのでしょうか?
その点について考えてみます。
車選びの基本を確認しよう
車を買うときに何を重視するかは人それぞれで、リセールバリューを最優先にする人は転売ヤーくらいでしょう。
例えば東京23区内の住宅密集地に住んでいれば、ランクルやGクラスのような車は取り回しが不便すぎて使い物にならないことが考えられます。
また一人でしか使わないのにアルファードに乗っていると「空気を運んでいる」とバカにされてしまいます。
もちろん好きで乗っているのであれば無問題ですが、まずは自分の用途や好みを考えることが車選びの基本です。
悩んだ時にはリセール優先
自分に合った車が見つかったとして、複数選択肢で心が揺れ動くようならリセールバリューの良い方を選ぶべきかもしれません。
リセールの良さは次に車を乗り替えるときに大きな違いとなります。
トヨタの「働く車」ハイエースもリセールが高いことで有名で、日産のキャラバンと比較したらハイエース一択です。
業者の言うことを鵜呑みにしてはいけません
車を乗り替えるときの選択肢で脚光を浴びている車買取業者への売却ですが、かなり怪しい業者が多いので言っていることを疑う必要があります。
もはや一部地域は無法地帯となっているようですが、どのような車買取業者でも「買い叩きたい」という意思を持っていることは事実です。
最悪の事例ですが、買い叩き高く売るというビッグモーター内(だけ)では英雄となったと思われる事案です。
耐久消費財とはいえ、動いていれば価値があるということを知っておきましょう。
まとめ
車のリセールバリューについて基本的な知識を解説してきましたが、損をしないための知識は得られたでしょうか?
最後にもう一度言っておきますがディーラーにせよ車買取業者にせよ、あの人たちの目的は安く買い叩くことです。
どうか騙されないように車を乗り替えましょう。